BCDって何?

BCDとは、浮力調整器具です。
背中の後ろの部分にシリンダーをつけます。
ベストの部分が袋状になっていて、空気を入れたり出したりして浮力を調整していきます。
水面では、空気をいっぱいに入れて救命胴衣の役割をしてくれます。重い器材を装着したまま、立ち泳ぎをするのは大変ですよね。
水中では、ちょうど良い空気量を調節することによって、無重力状態を作って楽に泳げるようにしてくれます。

体力のない方でも、ダイビングを楽しむことができるようになったのは、このBCDのおかげです!

どうやって選ぶ?

BCDはどうやって選べはいいのでしょうか?

◆体にフィットしていること。
BCDはオーダーではないので、S,M,Lといったように各モデルでサイズが決められています。
シリンダーが10Kg以上ありますので、フィットしないBCDですと水中でバランスをとることが難しくなってしまいます。「まっすぐに静止することが、こんなに難しいなんて・・」と感じてしまうかも。せっかくの水中世界を楽しんでいるどころではありません。
例えば、「S」サイズが合う体型の人が、どのモデルのBCDでも「S」を選べばぴったりというわけではないのです。
その人の体型によって、肩や背中が合わずに浮いてしまうこともあります。そうなると、水面にいるときにしっかりと体を支えられずに、BCDからずり落ちているような格好になってしまいます。

◆空気を出し入れするインフレーターの操作性
ホースの長さや、ボタンの位置、給排気の速度なども変わってきます。実際に来てみて、扱いやすいものを選びましょう。
通常は左肩にインフレーターホースがあるものが多いですが、モデルによっては腰のあたりにレバーがついていてそちらで調整するものもあります。

◆浮力と体重のチェック
BCDにはそれぞれ最大の浮力が決まっています。自分の体重を支えてくれる浮力は十分にあるかどうかを考えます。水面で、いっぱいに空気を給気しても、十分でなければ溺れの原因になってしまいますからね。

◆生地
使用されている生地によって、耐用年数や強度、着心地、軽さなどの違いが出てきます。
耐用年数が高いものは、頑丈ですがそのぶん重量が重くなってしまうことも。
自分が何を優先して選びたいのかによって変わってきますね。

◆オプション機能を考える
ウェイトをBCDに分散できるように、ウェイトポケットがついているものがあります。
通常であれば腰にベルトで巻き付けるのですが、ウェイト数が多い方や、女性は腰骨の部分が痛くなってしまうことがあります。
そのような時には、このポケットがとてもうれしい機能になります。
圧迫感も少なく、分散できるので腰の負担が抑えられます。腰痛持ちの方にもおすすめです。

フックがひっかけられる、Dリングが多いかどうか。カメラやライト、水中スレートなど小物を水中にもっていくときには全部手にもっていくのは大変です。
フックをつけて、BCDにひっかけて持っています。
そのひっかけるリングがいろんなところにあったほうが、自分の好きなところに調整ができるのでおすすめです。

BCDはダイビングの中で一番操作性が出てくる器材です。操作を間違ってしまうと、大きなトラブルにもつながりかねない器材です。毎回違うものを使うことによって、操作ミスが出たてしまったり、スキルの上達にも影響が出てきます。

ぜひ自分に合ったBCDで、ダイビング上手になってくださいね。

最後に、、ダイビング器材は命を預ける大切なものです。安易にネットなどで買うことはやめましょう。
せっかく買っても、体に合わず、快適でないものでしたら意味ありませんから。レンタルのほうがよっぽどいいです。
専門知識のあるプロのインストラクターに納得いくものを選んでもらいましょう!