ダイビングのインストラクターは一見華やかな職業に見えますし、憧れの海でのお仕事。
なってみたいと思った人も多いでしょう。
では、ざっくりですが「インストラクターになるまで」をまとめてみました。

各ライセンス指導団体の「インストラクター資格」を取得し、潜水業務に当たるためには国家資格の「潜水士」も取得する必要があります。
指導団体によってランクなどの名称が異なりますが、ここでは世界的に一番ダイバー認定数の多い「PADI」でお話しを進めていきます。
PADIの場合はプロと呼ばれるランクはダイブマスターから。

ダイブマスター(DM)

アシスタントインストラクター(AI)

オープンウォータースクーバ・インストラクター(OWSI)

と続くプロライセンスを取得する必要があります。

「PADIとは?」の記事はコチラ

つまり、インストラクターと呼ばれる人たちは皆オープンウォータースクーバ・インストラクター(OWSI)と潜水士の資格を持っていることになります。

潜水士とは?

日本国内で潜水業務に従事するためには国家資格の「潜水士」を取得している必要があります。
レジャーで行うダイビングについてはこの資格は特に必要とされていませんが、ダイビングインストラクターとして働く場合には必要です。

試験は毎年 2月、4月、6月、7月、9月、10月、12月に各地の安全衛生技術センターで行われていますし、実技がなく筆記試験だけなので比較的簡単に取得できます。

もちろん試験勉強は必要ですけどね!

意外と知られていないインストラクターの下積み時代

資格を取得して晴れてイントラデビュー!と行きたいところですが、話はそう簡単ではありません。接客・販売・指導のスキルはインストラクター試験に合格するだけでは簡単に身につくものではないからです。

接客
様々な方が海へ遊びにいらっしゃいます。人によっては苦手なタイプがあっては話になりません。どんな人にも分け隔てなく接する事が大事で、実際ダイビングで水中にいる時間は1時間ちょっと。他の時間でのコミュニケーションが取れなければ楽しい1日を過ごすことも、安全管理もままならないのです。

販売
ダイビングを趣味として続けたい!という方の中には器材の購入をご検討される方もいます。逆に器材の購入を検討していただく必要もあります。大きな買い物になるので、その人にあった適切な器材のオススメができる商品知識やダイビングを続けるための器材の必要性をプレゼンするスキルも必要になります。

指導
PADIであれば「達成ベース」で講習はすすんでいきます。ある程度決められたタイミングで個々のスキル(緊急対処方法など)を指導していきます。ですが、それぞれの講習生への接し方、教え方に型はありません。出来ないことも様々、出来ない理由も様々、できる様になるアドバイスも様々。まさに、千差万別。その日初めて会った人であろうとも、その人が何に困っていてどう解決してあげるか見極め、解決しなければなりません。まさに職人技。

プロライセンスの取得から下積み時代までをどう過ごすかが重要となってきます。イントラとしての技や経験をしっかり教えてもらえる環境で過ごすことを強くお勧めします!

初めは上手くいかないことばかりで落ち込むこともありますが、そんな下積み時代を経てどんな人でも海を楽しませられるスペシャリストになってこそダイビングインストラクターと言えるのではないでしょうか?